スポーツをしていると、「食事」について本当にいろいろな情報を耳にします。
「これを食べるといい」
「身体を大きくするなら、もっと食べたほうがいい」
「ご飯は毎食○○g食べよう」
もちろん、どれも選手のことを思って伝えられていることだと思います。
でも、同じ競技をしていても、
体格や年齢、ポジション、練習量も違いますから、
必要な食事量や食べ方は一人ひとり違いますよね。
そんな中、
以前、引退した元選手から、こんな話を聞いたことがありました。
「選手時代にずっと『米、米』と言われて、たくさん食べさせられてきたので、引退した今はもう食べたくないです。ちょっとトラウマです」
その言葉を聞いたとき、なんだかすごくもったいないなと思いました。
きっと好きで始めたスポーツ。
一生懸命取り組んできた時間の中で、「食べること」が苦しかった思い出として残ってしまう。
本当は食事って、身体をつくるために大切なものでもありますし、楽しみのひとつでもあると思うんです。
でも、
「チームで決まっているから」
「これだけ食べないといけないから」
と一律のルールだけになってしまうと、食べること自体が苦しくなってしまう選手もいます。
そして最近は、トップアスリートの食事がメディアやSNSで紹介される機会も増えてきました。
普段なかなか見ることのできないトップ選手の食事を知れることは、とても興味深いことだと思います。
一方で、メディアではどうしても、
「試合前にこれを食べている」
「毎日こんなものを食べている」
「強さの秘密は○○」
といった、
少し特徴的でキャッチーな部分が取り上げられることもあります。
そうすると、そのひとつの食べ方や食品が、まるで「強くなるための秘訣」のように見えてしまうこともあります。
でも実際には、
それはその選手の食事のほんの一部分だったり、その選手だからこそ取り入れている方法だったりします。
トップアスリートだからといって、毎日の食事が特別なものばかりというわけではありません。
私自身、
これまで選手の食事を近くで見てきて感じるのは
特別なものを食べること以上に、日々の食事をどう整え、どう積み重ねているかがとても大切だということです。
だから今回のセミナーでは、
キャッチーな一部分だけではなく、トップ選手が普段どんな食事をしているのか、その“リアル”も見てもらいたいと思っています。
そして、それをそのまま真似するのではなく、
「自分だったらどう取り入れられるかな?」
「自分の身体や競技には、どんな食べ方が合うかな?」
そんなふうに考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
食べるのがつらい。
食事の時間がプレッシャーになる。
そんな思いをする選手を、少しでも減らしたい。
「何を食べるか」
だけではなく、
「なぜ食べるのか」
「自分にはどのくらい必要なのか」
「どうしたら無理なく続けられるのか」
そこまで知ることで、
食事はもっと自分の味方になってくれると思っています。
スポーツを頑張るための食事が、苦しいものではなく、
自分の身体を知るきっかけになったり、毎日の楽しみになったり、少し前向きになれるものになってほしい。
そんな想いから、今回のセミナーを企画しました。